「ぐあッ!?」突然、暗がりから何かが飛んできたと思ったら、体に激痛が走った。
ファルマーの罠をやり過ごした俺たちを、今度は
魔術師のファルマーによる熱い出迎えが待っていた。
オブリビオンから疑似物質の刀剣を召喚するファルマーに対し、俺は明王を抜いて向き合った。
だが、正面のファルマーに気を取られ、召喚光の影に紛れた伏兵に気付かなかった。
「(これは…
毒…か…!?)」
暗がりから飛んできた青緑色の気色悪い液体。
液が触れた皮膚、そして筋肉が激しく痛み、熱を帯びているのが自覚できた。
これは
体力減退の毒…! 触れるだけで生命力を一気に奪い、死に至らしめる強力な毒だ。
「ギチギチ…」「…ッ!」
強烈な痛みで膝をつく俺の前に、暗がりから毒の使い手がその姿を現す。
こいつがシャウラス!
文献でその存在は知っていたが、実物を見るのは初めてだ。
シャウラスはギチギチと不快な音を立てながら、怪しく光る眼でこちらを見た。
その獰猛なアゴを大きく開き、今にも襲い掛かろうとしている…!
まずい、痛みで…体が動かない!! 続きを読む
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- 2016/07/24(日) 04:21:12|
- スカイリムRP シン
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ザブ…ザブ…洞窟に水音が響く。 洞窟の中には水の溜まった通路が続いていた。
セオラングが泳がねばならないほどの水位があり、動くたびに水に足を取られてしまう。
どこから不意打ちされるかわからない上に、この足場の悪さ…。
俺たちは、慎重に慎重を重ねて、歩みを進めた。
「…クモの巣でいっぱいだな。
どうやら、ファルマーだけじゃなく、
でかいクモが湧いていそうだ」
「洞窟のフロスト・スパイダーは、頭上の死角から襲ってくるわ。 上に気をつけて!」
周囲を警戒しながら歩いていくと、それまで高かった天井が一気に低くなった。
向こう側には広めの空間があるようだが、クモの巣が邪魔をして、先がよく見えない。
カサカサ…「!」
「うひっ! …むぐっ…」思わず叫びそうになったフロッグの口を、リュシアンが押さえる。
びっしりと張ったクモの巣の向こう側から聞こえた音…。
間違いない。 この先に、フロスト・スパイダーが待ち構えている!
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- 2016/07/18(月) 00:32:39|
- スカイリムRP シン
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翌日、俺とフロッグは
ロリクステッドへと向かっていた。
小雨が降る中、森を抜ける街道を歩いていくと、目の前にツンドラの荒野が広がる。
「お、森を抜けたぞー」
「雨も止んだな。 この分なら、夕方にはロリクステッドに着きそうだ」
いつの間にか雲間から青空が見えていた。
温かな日差しが差し込み、街道を爽やかな風が吹き抜けていく。
今日はとても、気持ちのいい日だ。

「よし、この先の分かれ道のあたりで、昼飯にしようぜ。
確か、あの辺にちょうどいい水場があったろ?」
「…あ、あそこかー。 俺、前にあの辺で殺し屋に襲われて、死にかけたんよ…」
「マジで!?」
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- 2016/07/10(日) 00:44:18|
- スカイリムRP シン
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リフト地方から
ファルクリース地方へと入った俺とフロッグは、廃墟となったヘルゲンを横切り、街道を進んでいた。
「ふー…。 だいぶ歩いたなー」
「ここいらで、少し休憩にしよう。
この辺りは、割と上り下りの道が多いんだな…。 さすがにちょっと堪えたぜ」
俺たちがいる場所は、
ファルクリースの街に続く山側の道だ。
旅は概ね順調であったが、途中でオオカミの群れに行く手を阻まれるなどで少々時間がかかってしまった。
空は夕焼け色に染まり、日が沈みかけていた。
「今は…この辺りか。 ファルクリースまではまだちょっとあるんだな」
「まー、今日中には辿り着けるだろうさ」
地図を広げ、現在位置を確認する。 ファルクリースまでの道のりは、残り三分の一と言ったところか。
この辺りはスカイリムでは最も温暖な地域なので凍えるようなことはないが、夜の山道は昼間よりも危険が増す。
あまりのんびりせず、急ぐべきだろう。

「…おし、そろそろ行こうか。 ファルクリースまで、もうひとふんばり…」
「ちょっと待った! …今、何か聞こえた。 多分、人の声だ…」
「!」フロッグが周囲の異常に気付き、辺りを見回す。
すると、何かを発見したフロッグは、無言で坂道の下を指さした。
「(
鹿…? 一頭は死んでるな…。
もう一頭は、何から逃げているんだ?)」
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- 2016/07/01(金) 05:13:50|
- スカイリムRP シン
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