The stray sorcerer -はぐれ魔術師冒険記-

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第10話 体調不良!? 治癒の光は女神の祝福。

初めての冒険を終えて、ホワイトランに帰ってきた。
砦の門を潜ると、目の前の『戦乙女の炉』から剣を鍛える音が聞こえてきた。

「エイドリアンさんのハンマーの音だ。 なんだか懐かしく思えてくるなぁ」

ホワイトランの『いつもの朝』だ。
普段と変わらない街の風景が、無事に帰ってきたことを実感させてくれた。

「シンくん! よかった、無事に帰ってきたのね!」
「エイドリアンさん! ただいま戻りました!」

俺の姿に気が付いたエイドリアンさんが、俺の無事を喜んでくれた。
自分のことを心配してくれる人がいるというは、やはり嬉しいことだ。

顔色が悪いわね

「おかえりなさい。 冒険はどうだった? 山賊討伐はうまくいったのかしら?」
「はい。 キッチリ落し前つけてきましたよ!
 あとは賞金をもらうだけです。 今日はこれから… ―ウッ!?」

ガクンッ!

先ほどから感じていた手足の痛みが急にひどくなり、その場でよろけてしまった。
関節が重く感じ、身体をうまく動かせない。

「シンくん!? 大丈夫? 顔色が悪いわ」
「ちょ、ちょっと身体に痛みが…。 少し疲れた…のかな…?」
「疫病の類かもしれないわ。 すぐにキナレス聖堂に行きなさい」

痛みは疲労によるものだと思っていたが、どうやら違うようだ。
病状を悪化させないためにも、早めの治療が必要だろう。 俺はエイドリアンさんの勧めに従い、キナレス聖堂に向かった。







「やぁ、キナレス聖堂へようこそ。 今日はどんな御用かな?」
「おはようございます。 実は、体中が痛くて、思うように動けないんです」
「それは大変だ。 すぐに診てあげよう。 
 私は司祭の侍者しているイェンセンだ。 さあ、こちらへどうぞ」

キナレス聖堂

「ふむ、これは『重関節症』だな」
「『重関節症』? どんな病気なんですか?」

『重関節症』とは疾病の一つで、関節が痛みを伴って腫れる病気だ。
放っておくとどんどん悪化し、身動きを取れないほどにまでなるらしい。 最悪、死に至ることもあるという。

「幼いオークの子供達が患うことが多いらしいが、近頃は衛兵や冒険者が発病することが増えているんだ。
 どうやら不衛生な環境で眠ったりすると、発病することがあるらしい」
「あ、心当たりが…」
「おいおい、気をつけてくれよ。 体は大切にしないとな」

洞窟で仮眠を取った際、山賊たちが使っていたベッドロールを拝借したことを思い出した。
どうやら、『アタリ』を引いたようだ…。

重関節症

「治療薬とかはあるんですか?」
「ふむ、無いわけではないが、ここでは主に回復魔法やキナレス神の加護によって治療をしているんだ。
 今は司祭のダニカが外出中だが、祝福はいつでも受けることができるぞ」

『キナレス神』とは、九大神の一人で大気を司る女神だ。
キナレス聖堂は、そんな『キナレス神』を祭る聖堂であり、多くの巡礼者が訪れる場所なのだそうだ。

「具体的には、何をすれば?」
「そこにキナレス神の祠があるだろう? 正面に跪いて、祈りを捧げるんだ。
 キミからは良い『風』を感じる。  きっとキナレス神のご加護があるだろう」

聖堂でお祈り? それで病気が治るのだろうか?
少し心配になってきたが、『病は気から』ともいう。 ここは一つ、お祈りをしていくことにしよう。

祈りを捧げなさい

祠の前に跪いた俺は、心を鎮めて祈りを捧げた。
すると、どこからか声が聞こえた気がした。

「定命の者よ…。 あなたを待っていました。
 あなたの『風』は、遠くエセリウスにも届いていますよ」


体をいたわるように、穏やかな風が身を包んでいくのがわかる。
とても温かく、心地よかった。
 
女神の声

「これから先、あなたには多くの試練が待っています。
 私があなたにしてあげられることはこのくらいですが、どうか、その『風』を忘れないでください」


みるみるうちに、体の痛みが消えていく。
風が、体の中から悪いものをすべて持ち去ってくれたみたいだ。

「いつもあなたを見ていますよ。
 あなたの元に、優しい風が届きますように…」


祝福







「すごいご利益ですね…! あっというまに治っちゃいました!!」

驚いたことに、本当に病気が治ってしまった。
これがウワサに聞いた『九大神の奇跡』か…!

「キナレス神はエセリウスに実在し、そこから我々定命の者を助けてくださっているのだ。
 これを機に、キミも巡礼をしてくれると嬉しいな」

タムリエル中で九大神が師事されているのは知っていた。
なるほど、奇跡を体験してみてその理由がよくわかった。 現実のご利益があるなら、信仰心も湧いてくるだろう。

「…そうだ。 キミは冒険者だね?
 一つ、頼みごとをしてもいいかな?」

すっかり良くなった!

イェンセンさんの頼みごととは聖堂に関することで、どうやら俺のような人種の力が必要なことらしい。
詳しくは司祭のダニカに聞けというので、彼女を探しに広場へやってきた。

「(司祭のローブ…あの人がダニカさんかな?)」

広場にある大木の下で、ローブに身を包んだ中年の女性がベンチに座っていた。
彼女はベンチに座りながら、大木を見つめていた。
その表情は、どこか悲しげだ。

「…なにか用かしら?」

俺の視線に気付き、彼女から声をかけてきた。

「あなたがダニカさんですね? イェンセンさんに頼まれてきました。
 何か頼み事があると聞いているんですが…」

ダニカさん

「この樹を見てくれますか?  ホワイトランの創始期に苗木が植えられた古い樹で、名前をギルダーグリーンといいます。
 ホワイトランの東にある、エルダーグリームというスカイリム最古の大樹の切り枝を育てた木なのです」
「立派な大木ですね。 でも、これは…」

ギルダーグリーンと呼ばれたその大木は、大きく立派な古木ではあるが、枝に葉は無く、幹にも生気がない。
どうみても、枯れてしまっていた。

「ええ、ご覧のとおりです。 この生気のない木では、風と雨の神を崇めに来た人々の心は動かせません…。
 最近では巡礼者もほとんど訪れなくなってしまって…」 
「そうだったんですか…。 この木を蘇らせる方法は無いんですか?」
「そう、それなのです。 あなたに、エルダーグリームの樹液を手に入れてもらいたいんですよ」

探索の依頼

ダニカさんによると、親樹の樹液があれば、ギルダーグリーンを再生させることができるらしい。
だが、エルダーグリームから樹液を採取するには、古代の魔法で作られた『ネトルベイン』という武器が必要なのだそうだ。
ところが、そのネトルベインはハグレイヴンが作った武器で、手に入れるのは困難。
そこで俺の出番、というわけだった。

「わかりました。 俺がネトルベインを見つけてきますよ」
「助かるわ。 あなたの魂は強い。 キナレスの風が導いてくれるでしょう。
 ハグレイヴンの巣は『オーファンロック』にあります。 どうか、気をつけて」

この大樹は街のシンボルだ。 このままの姿にしておくのは、やはり忍びない。
俺はダニカさんからの依頼を受けることにした。









「よし! 新装備のできあがりだ!」

翌日、俺は戦乙女の炉にいた。
体調はすっかり回復したので、次の冒険の準備をしていたのだ。

「お疲れ様。 体の方はすっかり良くなったみたいね。
 これで私も安心して仕事ができるわ。 これから忙しくなるわね」

そういえば、エイドリアンさんはバトルボーン家のイドラフさんから、大量の剣の注文を受けていた。
明らかに無理な注文だと思っていたのだが、本当に仕事を引き受けたようだ。
とんでもなく無茶な注文であっても応えようとするのは、エイドリアンさんの職人としてのプライドなのだろう。

「…そうだ、一つ頼まれてくれる?」
「ええ、いいですよ。 何ですか?」
「この剣を、父に届けて欲しいの。 私の最高傑作よ。」

新装備!

「すごい…! こんなに大きな剣なのに、重さをまるで感じない」
「バルグルーフ卿のために作ったの。 頼まれたわけじゃないから受け取ってもらえるかわからないけど…。
 でも、執政をしている父なら、きっとうまく渡してくれるはずだわ」

エイドリアンさんの鍛冶屋としての腕は確かだが、ホワイトランで一番の鍛冶屋といえばやはりエオルンド・グレイメーン。
それはエイドリアンさん自身も認めていることだ。
でも、エイドリアンさんだっていつまでも『2番目扱い』はつらいはず。 その歯がゆさは、俺にも理解できた。

「わかりました。 必ずお届けします」
「ありがとう。 よろしく頼むわね!」

俺は大剣を背負うと、ドラゴンズリーチに向かった。 
これまでお世話になったことを考えれば、このくらいはお安い御用だ。

最高傑作









「そういえば、ドラゴンズリーチに入るのは初めてだなぁ」

ドラゴンズリーチは、ホワイトランの高台にある立派な砦だ。
エイドリアンさんの親父さんであるプロベンタスさんは、ここで執政として働いている。
かなり広いので、まずはプロベンタスさんを探さなければなるまい。

「こんにちは。 プロベンタスさんに用事があるんだけど、どこにいるか知っているかい?」

とりあえず、近くにいた子供たちに尋ねてみた。
バルグルーフ卿の息子さんなら、プロベンタスさんの居場所をしっているかもしれない。

「執政のおじさん? この時間なら、多分グレートポーチじゃないかな?
 行けばすぐにわかると思うよ。 頭がまぶしいから!! あはは!!」

…なるほど、実に子供らしい目印だ。
プロベンタスさん、きっと苦労してるんだな。

「ところで、何をしてるんだい?」
「父さんが剣の練習はまだ早いっていうから、パンチの練習をしてるんだよ!」

そういうと、彼は拳を構えて走っていった。 頑張れ、少年よ。

ドラゴンズリーチ

「お、あれだな。 確かにまぶしい」

グレートポーチの扉を開けると、すぐに強烈な光が目に飛び込んできた。
プロベンタスさんの頭は、太陽のように輝いていた。

「ホント、苦労してるんだろうな…。 執政って、ストレスたまるだろうなぁ…」

何だかプロベンタスさんに対する親近感が湧いてくるのを感じた。
…俺も苦労人だったのかなぁ?

グレートポーチ

「こんにちは。 プロベンタスさん。 レドラン家の隠居所の山賊討伐の件で来ました」
「おお、キミが例の件を片付けてくれた冒険者だな!
 スンばらしい! よくやってくれた。 さぁ、報酬だ」

プロベンタスさんから手渡された金貨の入った袋は、ずっしりと重かった。
この重さは、あの女山賊長の命の重さでもある。 そう思うと、感慨深いものを感じた。

「いつもエイドリアンさんにはお世話になってます。
 ところで、エイドリアンさんからこの剣を預かってきたんですが…」
「この剣は…そうか、バルグルーフ卿に渡す武器だね。 かわいそうに、よほど自分を認めてほしいのだろう…。
 わかった。 バルグルーフ卿の機嫌が…マシなときに渡すとしよう」

よかった。 これできっと剣は無事に届けられるだろう。
プロベンタスさんはお礼だといって、ポケットから取り出した金貨を山賊討伐の報酬にもらった袋に入れてくれた。

よくやったな!

「さて…あとは呪文書だな。 剣だけじゃなく、魔法もしっかり使えるようにならなきゃ!」

俺は今回の報酬で得たお金を、可能な限り呪文書につぎ込むと決めていた。
ここ、ドラゴンズリーチにいる王宮魔術師のファレンガーさんは、呪文書などの販売をしているのだ。

「こんにちはファレンガーさん。 呪文書を購入したいんですが、売ってもらえませんか?」
「ほう、お前が例の記憶喪失男だな。
 ウワサは聞いてるぞ。 山賊を一人で討伐したそうじゃないか」

どうやら、俺のことはすでにご存知の様子。
単独での山賊討伐の一件は、いつのまにか広まっていたようだ。

「戦闘で魔術を使ったそうだな。
 少し興味がある。 そのときのことを詳しく聞かせてくれるか?」

俺は山賊との戦いを、できるだけ詳細に話した。

宮廷魔術師ファレンガー

「ふむ、なるほど。 いいぞ、お前には才能がありそうだ」
「え? 俺に才能?」


いきなりの発言に、少し驚いた。 素人魔法しか使えない俺に、本当に魔術の才能があるのだろうか?

「魔術師には当然マジカを操る技術も必要だが、それはある程度なら誰にでもできることだ。
 それより重要なのは、状況を観察し、分析し、判断する能力。 『魔法をいかにして使うか』なんだよ」

なるほど。 力とは、扱い方が正しくなければ意味を成さないものだ。
使いこなすとなれば、より良い扱い方を考える知性が必要になるだろう。

「ファレンガーさんのいう『才能』は、マジカを扱えることじゃなく、魔法を使いこなせるかってことなんですね」
「そういうことだ。 どんなに優れた魔法でも、使い手が愚か者では何の役にも立たんからな」

そういうと、ファレンガーさんは引き出しから様々な呪文書取り出し、俺の前に並べていった。

「さぁ、好きな魔法を選べ。 お前になら喜んで売ろう。
 もちろん、お代はいただくがね」 

才能がありそうだ

俺はいくつかの呪文書を購入した。
プロベンタスさんから受け取った報奨金のほとんどを使ってしまったが、これはきっと大きな財産になるはずだ。

「ありがとうございます。 この魔法、きっと上手に使って見せますよ!」
「楽しみにしているぞ。 
 そうだ、本格的に魔術を学びたいなら、ウィンターホールド大学に行ってみるといい。
 お前なら、きっと良い魔術師になれるだろう」









夜。 俺はいつものようにバナード・メアで食事をしていた。
今日はイソルダちゃんとメルラちゃんの二人が一緒だ。

「シンくんも、だいぶ冒険者らしくなってきたじゃない?
 私も何か頼み事ができたら、シンくんにお願いしようかしら?」
「そうね。 少し逞しくなったわね。
 もう少し強くなったら、シンくんの剣を鍛えてあげてもいいわよ?」

こうして女の子と一緒に酒を飲む夜は楽しい。
こんな『平穏』を守ることに少しでも役立てたことが、嬉しいと思った。

「(もっと強くなって、みんなの役に立てる男になりたいな。 そのためにも、もっともっと経験を積まなきゃ…!)」

そんなことを考えながら、俺はハチミツ酒を飲み干した。
今夜の酒は、いつもより格別に美味い酒だった。

冒険者らしくなったわね!











次回予告
第11話 宝探し! 風車と巨乳と旅の仲間。

次回予告:宝探し!


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テーマ:Skyrim - ジャンル:ゲーム

  1. 2015/10/17(土) 00:17:31|
  2. スカイリムRP シン
  3. | コメント:2
<<第11話 宝探し! 風車と巨乳と旅の仲間。 | ホーム | 第9話 寄り道! 回って寄って、逃げる朝。>>

コメント

スンバラシィ・・・!

ホワイトランのキャラクターを個性豊かに表現していて
みているだけでほっこりしながら、なんだか新しい一面を見たような心地よい気分になりました。

前回のありあわせ装備とは違って
今回は報酬で得たお金を投資して作った旅支度。
これからどういう物語になっていくのか楽しみですw
  1. 2015/10/18(日) 01:58:06 |
  2. URL |
  3. フロッグ #SFo5/nok
  4. [ 編集 ]

>フロッグさん
プロベンタスさんの「スンばらしい!」は名台詞ですよね!

キャラ付けは主観でRPしていますが、シンという男と付き合うとしたらどんな反応をするか?という視点で、人物の心情を考えながら描いています。
ちなみに、エイドリアンさんの剣に「まるで重さを感じない=イベントアイテムだから重量が0」といった発言など、台詞の中には小ネタがちらほらバラ撒かれているので、気が付いたらニヤリとしてくれると嬉しいですヾ(´∀`*)ノ

新装備を得て、やっと主人公らしく服装に個性を出せました^^
これから本格的に冒険者として活動し、魔術師らしい魔法合戦もやっていきます。
また、メインクエストや各サブクエストにも関わっていくので、今後の活躍に注目してください!

ホワイトラン周辺での冒険を終えた後は、あの「自称運び屋」との出会いもあります。
彼のために、コインかハチミツ酒を用意しておかなきゃですねw
乞うご期待です∑d(`・ω・´)+
  1. 2015/10/18(日) 10:53:16 |
  2. URL |
  3. シン #-
  4. [ 編集 ]

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Author:シン
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