The stray sorcerer -はぐれ魔術師冒険記-

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第18話 墓地深部! 答えは手の平にあり。

ドラウグルを撃退しながら進むこと数時間。 墓地に入ってから随分時間が経った。
ここまでの探索は順調に進んでいる。

「まだ下に向かっていますね。 普段眺めていた山の中に、こんなに広い空間があったなんて驚きです」
「もしかすると、この山の内側全部が墓地なのかもね」

現在地がどのあたりなのかはわからないが、この墓地が非常に広大であることは間違いなさそうだ。
古代ノルドは、一体どれほどの労力をかけてこの墓地を造り上げたのだろう?

深部へ

ザァァ…

「…あら? 水の音がしますね」

下り坂の通路を下りていくと、出口の方向から水の流れる音が聞こえる。
この奥に、水路でもあるのだろうか?









通路を抜けると、そこは広い空間になっていた。
天井に近くに空いた壁の穴から水が飛沫を上げて流れ落ち、小さな川を作っている。

「雪解け水…いや地下水かな? 結構な水量だ」

この墓地のすぐ近くにはホワイト川があり、その上流にはイリナルタ湖がある。 地下水が流れていても不思議は無い。
もしそうだとすれば、この場所はすでに湖よりも低い位置にあるということだ。

「床に苔が生えてますね。 転ばないように気をつけてください」
「……」

ギュッ!

「痛てっ! な、なんだよメルラちゃん?」
「…今、アマメのオッパイ思い出したでしょ?」
「ははは…ソンナコトナイヨ?」

水が流れてるぞ


ガタッ…


「!?」

突然の物音に、俺たちは一斉に身構えた。 一体何の音だ?

「正面の棺よ!」

メルラちゃんが棺のフタが開きかけていることに気が付いた。
このパターンは、間違いなく『アレ』だろう。

「ディル・ヴォラーン!」

再び干物のお出ましだ。

棺の中からコンニチハ!

「いい加減、お前等にはうんざりだぜ!」

棺から這い出したドラウグルが、背負った両手斧に手をかける。
だが俺は、ファイアボルトを放つと同時に、一気に懐へ飛び込んだ。

ボンッ!

ヤツが斧を構えるよりも速く、ファイアボルトが直撃する。
ドラウグルは防御の構えをとろうとするが、俺はそれより速く間合いに踏み込んでいた。

「グゥッ!?」

ドラウグルが一瞬怯む。

「遅いっ!!」

ファイアボルトからの…

ズバッ!!

明王の鋭い一閃がドラウグルの体を真一文字に切り裂いた。
倒れたドラウグルがそのまま動かなくなる。 予想通り、復活は阻止できたようだ。

「あら? 復活しないですね…。 武器の攻撃だと、倒せないのでは?」
「斬撃のあとに、魔法の『延焼』でトドメを刺すようにしてみたんだ。 どうやら上手くいったみたいだね」
 
要するに『自動で発動する復活魔法』が発動しないよう倒したのだ。
このような魔法は効果を発揮する『条件』を設定し、その条件を満たした時に効果を発揮する。
逆に言えば、設定された条件が満たされない限り魔法は発動しないので、それを狙って攻撃してみた、というわけだ。

「つまり『魔法以外で倒されること』が復活する魔法が発動する条件なんですね」
「昔のノルドは思ったより魔法に詳しかったのね。 ちょっと意外だわ」

メルラちゃんの言うとおり、ここで見た古代ノルドの魔法は現代に受け継がれているようには思えない。
もしかすると、彼らは現在のノルドとは違った文化を持った部族だったのかも知れないな。

一刀両断!









「どうです? 通れそうですか?」
「う~ん…これはちょっと無理だな…」

ドラウグルを倒し、先へ進もうとした俺たちだったが、なんと通路が塞がってしまっていた。
通路を塞ぐ大きな瓦礫に太い木の根が絡まり、隙間もない状態だ。

「シンくん、魔法でなんとかならない?」
「ごめん。 木の根は炎で焼ききることができるけど、こんな大きな瓦礫を動かせるような魔法は覚えていないんだ。
 壁を通り抜ける魔法でもあればいいんだけどね」
「私の魔法でも、この瓦礫は無理ですね…。 どこか迂回できる通路はないでしょうか?」

周囲を探ってみるが、崩せそうな壁も、通れそうな隙間もない。 …探索はここまでか?
だが、諦めかけた時、アマメが何かを発見した。

「あの格子戸…もしかして…」

道がふさがってる










「この明り、あのキノコなの?」
「そうだよ。 発光性のキノコで、錬金素材としても流通してるみたいだね」
「ぼんやり光って、ちょっとキレイですね!」

数分後、俺たちは洞窟の中を歩いていた。
アマメが見つけた格子戸の先は水の出口であり、遺跡の外部へと繋がっていたのだ。
狭い水路を通り抜けると、キノコが発する緑色の光がぼんやりと照らす洞窟に出た。

「向こう側が明るいわね。 外の光かしら?」

しばらく歩くと、洞窟の奥に明るい光が見えた。 明るさからして、キノコの光ではない。
この洞窟は、外へ通じているのか?

「いってみましょう!」

薄明かりが照らす洞窟










「やぁっ!!」

アマメの戦斧を喰らって吹き飛ばされたドラウグルが、滝つぼへと転落する。
明らかに遺跡の外部だというのに、こんなところにもドラウグルが俳諧していた。

「すごいところだな…!」

洞窟の先は吹き抜けの空間になっており、天井には穴が開いていた。
先ほど見えた光は、この天井から差し込む外の光だったのだ。 

「うわぁ…すごい高さです。 落ちたらひとたまりもないですね…。
 水飛沫で下がよく見えませんけど、今のドラウグル、上がってこないですよね?」
「多分、大丈夫だよ。 この高さから落ちれば、復活しても体がボロボロで動けないだろうからね」

俺たちがいる場所は、穴の開いた天井と滝つぼの中間あたりだ。
天井から滝つぼまではかなりの高さがあり、落ちればまず助からないだろう。
だが、これまでの薄暗い遺跡と違い、天井から差し込む光に滝と水飛沫が照らされた風景は、幻想的だった。

「青空が見えますよ。 今はまだお昼ですね」
「よし、ここで食事をしていこうか。 少し寒いけど、景色は良いしね」
「じゃあ、火を起こすわね。 場所は…あの辺りが良さそうね」

空の様子と腹の減り具合からして、今は昼過ぎといったところだろう。
墓地の中で食事をするのはあまり気が進まないが、ここなら美味しく食べられそうだ。

吹き抜けの通路










「グワッ!?」

門番をしていたドラウグルが倒れる。 
俺たちは食事を終えたあと、洞窟をさらに進んだ先で遺跡の内部へ戻ることに成功していた。
幸運にも、崩れた壁のすぐ向こう側に遺跡の通路があり、洞窟と遺跡内部とが繋がっていたのだ。

「遺跡の中に戻れる場所が見つかって良かったですね!」
「あの壁が崩れていなかったら、流石に戻るしかなかったわね」

先ほど滝つぼに転落したドラウグルは、おそらくここを通って遺跡の外部に出たのだろう。
つまり、この扉を守っていたドラウグルは、本来二人だったことになる。

「二人の門番がついた扉か…。 この先は墓地の中でも重要な場所なのかもね」
「それじゃあ、いよいよ『中央の間』が近いのかも知れませんね」

ドラゴンストーンがあるという中央の間。 この遺跡の探索も佳境に入ったということか。
俺は息を深く吸い込み、ゆっくりと扉を開けた。

さらに深部へ









「…またこの罠か。 古代ノルドは罠が好きだなぁ」

扉を抜け、さらに深い階層へと潜っていくと、再び振り子刃の通路が行く手を塞いだ。
通路の向こうには、かがり火に照らされた大きな空間が見える。
ここはまた、俺の『鎖の道』で通過するのが良いだろう。

「…『鎖の道』!!」

放たれた鎖によって、罠を一気に潜り抜ける。 今回もうまくいった!
通路を抜けた先で周囲を見回すと、思ったとおり壁にレバーがついていた。

「よし、これで罠解除…っと」
「シンさん!! 後ろよ!!!」

待ち構える罠

「えっ!?」

沙の声に反応し、慌てて振り向く。
そこには片手斧を振りかぶるドラウグルがいた!

「危ない!!」

背後からの急襲!

ガキィッ!!

「ぐっ…!?」

ギリギリガード

「うわっ!?」

咄嗟に明王を抜き、刀の鍔で斧を止めた。 
だが、勢いを殺しきれずに体勢を崩して尻もちを着いてしまう。

「シンくん!」

メルラちゃんとアマメが俺とドラウグルの間に割って入った。
俺は二人が片手斧のドラウグルを牽制している隙に、体勢を立て直す。 危なかった!

「シンさん、大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫。 助かったよ」

狭い通路の向こうに広い空間があったため、ドラウグルたちの姿が死角に隠れていたのだ。
危ないところだった。 彼女たちがいなければ、今のは確実に死んでいただろう。

干物軍団!










「…何か見えてきましたよ?」
「扉…かしら?」

干物軍団を何とか撃退し、さらに奥へ進むと、奇妙な場所に出た。
真っ直ぐな通路の先に扉らしきものが見える。

「いよいよって感じだね。 多分、この先が『中央の間』じゃないかな?」

通路の奥に何か…?

「扉の真ん中を見て。 この形…これを使うんじゃない?」

メルラちゃんが金の爪を取り出した。
なるほど、扉の中央には、金の爪がピッタリ納まりそうな穴が開いている。 おそらく、ここに金の爪をセットするのだろう。

「扉にレリーフがありますね。 入り口近くで見た仕掛け扉のレリーフとは、違うものみたいですが…」

扉にはレリーフが掘られており、その部分はリング状になっていた。
リングの外側、中側、内側のそれぞれが個別に回転するようになっているようだ。

「入り口の仕掛けと同じなら、扉のレリーフを回転させて、特定の組み合わせにすればいいんだな」
「間違った組み合わせにした時の、笑えない仕掛けもありそうね」

周囲を見回すが、ここにはヒントらしいものは見当たらなかった。
さて、どの組み合わせが正解なのだろうか…?

『カギ』を使うんじゃない?

「『金の爪を手にすれば、答えは手の平にある』…?」
「あ、それ、さっきのコソ泥の日記にあったやつね」

アーヴェルの日記に記してあったこのヒント。 ここに、扉を開ける答えが隠されているはずだ。

「『答えは手の平にある』…っていっても、手の中には何もありませんよね?」

アマメが俺の手を取って、手の平を指でなぞる。
たしかに、手の中にはなにもない。
金の爪を手にしたとしても、手の中は金の爪があるだけで、答えがあるわけではない。

「う~ん、どういうことなんでしょう?
 『金の爪を手にすれば、答えは手の中にある』…」
「沙、『手の中』じゃなくて、『手の平』よ」
「あ、そうでした」

『手の中』じゃなくて『手の平』…?
俺は金の爪をもう一度よく見てみた。 もしかして…!?

「…そうか! 『金の爪を手にすれば、答えは手の平にある』。 そういう意味だったのか!!」

答えは手の平にある!

ガコ…ゴゴゴ…ゴゴンッ!!

「やった! 開いたぞ!!」

レリーフを合わせ、金の爪を差し込むと、仕掛け扉はゆっくりと開いていった。

解かれた封印

レリーフの組み合わせは外側から順に「熊」「蛾」「フクロウ」だった。
そう、扉の仕掛けを解除する答えはまさに『手の平』。 金の爪の手の平に、答えを示すレリーフが彫られていたのだ。

「金の爪が手元にあれば、答えは金の爪の手の平に描いてあるよって意味だったんですね」
「罠は洒落にならないけど、面白い仕掛けだよなぁ…。 古代ノルドって、パズルとかが好きだったのかもね」

この遺跡は、古代ノルドが思った以上に知的な仕掛けを好み、それを作り出す高い技術を持っていたことを示していた。
大雑把で豪快なやり方を好む現代のノルドを見ると、その気質の違いが面白い。
何度も死にそうな思いをしたものの、知的好奇心をくすぐられる文化だと思った。

「さぁ、行きましょう。 きっとこの奥に、ドラゴンストーンはありますよ!」

古代ノルドの試練を超えた俺たちは、ついに墓地の最深部へと到達した。
この先に何が待っているのだろうか?
不安と期待が入り混じった気持ちを胸に、扉の向こうの階段を登っていった。

最奥部へ











次回予告
第19話 聖域! 力の言葉と底力。

次回予告:聖域!
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テーマ:Skyrim - ジャンル:ゲーム

  1. 2015/12/11(金) 04:03:16|
  2. スカイリムRP シン
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