The stray sorcerer -はぐれ魔術師冒険記-

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第16話 血の名残! 姉を案じる、妹の今。

「いやぁ、すっかり暗くなっちまったなぁ」
「お前のせいだろうがっ!」
「ウヘヘ…すいやせんw」

朝方にリフテンを出発した俺たちだったが、リフト地方の出口となる山間部に入ったところで、夜になってしまった。
フロッグの二日酔いは思いのほかひどく、休憩を頻繁に取りながらの旅となってしまったためだ。

彼は腕は確かだが、ギルドの盗賊という『それらしい雰囲気』を感じない。
だが、なるほど…合点がいった。
悪党ではあるがどうにも憎めない、不思議な魅力のあるやつだ。

01錬金術師の小屋

「これから山を越えるのは危険だな…この辺りでキャンプでもするか…」
「ああ、それなら、錬金術師のオッサンが住んでる小屋があったぜ」

錬金術師の小屋? こんな場所で生活している人がいるのか?
この辺りは錬金素材となる材料は豊富にあるが、獣が多いので危険な場所でもある。
研究に没頭できそうな環境ではあるが、思い切ったことをしたものだ。

「お、あの小屋か?」
「ああ、そうそう、アレよ!」









「ん? ちょっと待て…住んでいるのは、錬金術師のオッサンだよな?」
「そのはずだけど…アレ? ありゃあ誰だ? 女の子…?

小屋に近づくと、小屋の裏庭に設置された錬金台に、小さな人影が見えた。
目を凝らしてよく見てみると、その小さな影の持ち主は、小柄な女の子だった。
幼いながらも、美しいブロンドの髪をした美少女である。

「見たことない子だな。 あんな子、ここらにいたかな?」
「まぁいいさ。 とりあえず話を…
 !!? ちょっと待て!! 小屋の入口!!」
「あん? …っておい!! やばいぞありゃあ!!?」


02ブロンドの美少女

「ウウー…」

どこからやって来たのか、なんと、小屋の入口にが近づいていた。
まずい! あんな小さな女の子が襲われでもしたら…!!

「いくぞフロッグ!!」
「くそ! 間に合うか!?」


フロッグはクロスボウを取り出すと、大急ぎで矢をセットする。
間の悪いことに、女の子はちょうど裏庭から家の中に戻ったところだった。
入口で熊と鉢合わせるまで、あと数秒もない…!

「(…遠い!)」

小屋の入口まではまだ距離がある…間に合わない!?

03小屋の入口に熊

「やぁっ!!」
「グォッ!? オォォオ…」

その時、目の前で起こったことが、一瞬理解できなかった。
赤い光が少女の掌から放射されたかと思うと、直後に熊が倒れ伏したのだ。

「んなっ…? な、何が起きたんよ…? 熊が…倒れた?」
「…い、今のは…まさか?」

赤い光を放つ魔法。 間違いない…!
あれは…吸血鬼が使う、『吸血の魔法』だ!

04赤い光を放つ魔法

「あっ…!」

熊を倒した少女が、俺たちの姿に気付いた。
その表情は、『見られてはいけないものを、見られてしまった』という表情だ。

「キミは…吸血鬼なのか…?」
「うぇ!? この子が吸血鬼!? あわわわ…」
「あ、あの…! わ、私…!!」


吸血の魔法は、吸血鬼でないと使えない魔法だ。
しかもあの一瞬で熊の体力を奪いきってしまうほどの威力…恐ろしい攻撃力である。
こんな少女が、吸血鬼だって言うのか…?

「ち、違うんです!
 私、以前はたしかに吸血鬼でしたけど…今はもう、治っているんです!」
「以前は…? 進行した吸血病を、治したってことか?」
「その装備…お兄さんは、ドーンガードですね…。 私の話を、聞いてもらえないでしょうか?」

05吸血鬼なのか…?










俺たちは焚火を囲みながら、彼女の過去を聞いていた。

少女は、シンシアと名乗った。
なんでも、彼女は幼いころに重い病にかかってしまい、吸血鬼の血を使って命をつなげたのだそうだ。
その結果、半分は人間、半分は吸血鬼という特異な存在になってしまったのだという。

「私の姉は、治療法を探すためにステンダールの番人になったんです。
 そして、やっと進行した吸血病を治せる人を見つけて、私をつれていってくれました」
「そうか、それでキミは吸血病を克服したんだね。
 …ん? その話、どっかで聞いたような…もしかしてキミは、シエラの…?」
「姉をご存じなんですか!? 番人のシエラは、私の姉です。
 シンさんは、姉と知り合いでしたか?」

何という偶然だろう。 シエラの妹と、こんなところで出会うとは!
確かに、この美しいブロンドの髪はシエラにそっくりだ。

06シエラの妹

「一時は吸血を行わないと気が狂ってしまうほどでした。
 でも、モーサルに住んでいるファリオンさんが治してくれたんです」
「ファリオン? そうか、お嬢ちゃんもファリオンに治してもらったんか…」
「えっ!? フロッグさんも…?」

驚いたことにフロッグもまた、一度吸血鬼になった経験があった。
二人の話によると、進行した吸血病は特別な儀式によって治療することができるという。
彼女の吸血の魔法は生命力だけを奪う魔法に変質した魔法で、半分人間のまま吸血鬼になったために、治療をした後も力の一部が残ってしまったのだそうだ。

「吸血鬼になると、死んだまま動いてるっていうんかな…そんな状態になるんよ。
 ホント、治って良かったさぁ…」
「そうか…二人とも、大変な想いをしたんだな…」

シエラは吸血鬼そのものより吸血病の方が脅威だと言っていたが、その理由がわかった気がする。
望まぬ形で吸血鬼になってしまったために、苦しむ人々がいる。
二人の話を聞くと、当時、どれほど大変な想いをしたのかがよくわかった。

「それにしても奇妙な縁だよなー。 ステンダールのお導きってヤツか?」
「ふふ…そうかもしれませんね」

07ステンダールのお導き

「ところで、お二人は今夜の寝床はどうされるんですか?」
「ああ、さすがに今から山越えは危ないから、この辺りでキャンプをしようと思っていたんだ」
「そうだったんですか。
 それなら、ちょっと待っててください。 温かいスープを作りますから!」

そういうと、シンシアは鍋を取りに小屋へと入って行った。
彼女が動くたびに、ブロンドの髪がフワリと揺れ、月明かりを反射する。
幼いながらも、先が楽しみな女の子だ。

「ローブを着たちょっとクレイジーなオッサンが出てくるものと思いきや…
 あんなに可愛い美少女が出てくるとは、今日はツイてるな!」
「うん、いい子だな。
 でもその発言はちょっとヤバイと思うぞ? ん? お、お前…まさか…?
「ははは…そんなわけないだろう?
 誤解を生みそうな発言はやめてくれたまへよ…はっははは…」











「う~ん…イイ匂い! お嬢ちゃん、料理上手なんだなぁ」
「実家では、よく母の手伝いをしていましたからね。
 もう少し待っててくださいね。 もうすぐ出来上がりますから!」

鍋から肉と野菜を煮込む良い匂いが漂ってくる。
俺たちは焚火の周りにテントを張り、シンシアの手料理が出来上がるのを待っていた。

「それで…シンシアちゃんは、これからどうするんだい?」
「姉に会いに…。 ドーンガード砦に行ってみようと思うんです。
 でも今は…お邪魔になるでしょうか…?」

たしかに今は大変な時だ。
でも、シエラが戻ってくるのを待つくらいなら許してくれるだろう。
いくら気難しいイスランでも、数少ない理解者の妹を邪険にすることはないはずだ。
俺はシンシアに、イスラン宛の紹介状を書いてやった。

「そーそ-、家族は大事だよな! お姉さんに早く会えるといいネ」
「…はい! ありがとうございます! フロッグさん! シンさん!
 あっ、スープがそろそろ良いみたいですね。 どうぞ、召し上がってください」
「わーい、いっただきまーす!」
「こいつは美味そうだな」

鍋の蓋を開けると、湯気とともに良い匂いが広がった。
器に注がれた肉と野菜のスープを飲みながら、俺たちは更けていく夜を過ごした。

08スープを飲みながら











翌朝、俺たちは小屋を出発した。

「それじゃ、シンシアちゃん。 ドーンガード砦までの道中、気をつけてな」
「はい! お二人も、お気をつけて!」
「またなー!」


彼女の道中が少し心配ではあるが、あの戦闘力なら、獣などが脅威になることはないだろう。
幸い、この小屋に辿り着くまでの道のりで出会った山賊や盗賊は、全て一掃してきた。
昨日の今日で、新たな賊に襲われるといった心配は少ないはずだ。

「…いい子だったな」
「そうだな。 …なぁ、お前ホントに、ロリc
スタァァップ! それ以上は危険だ!!」

さぁ、ここからは山越えだ。

09小屋を出発











「この道は、ヘルゲンに向かう道だよな…。
 そういや、スカイリムに始めてきたときにストームクロークと勘違いされて、処刑されかけたなー…」
「ヘルゲンには、ジュニパーベリーが入ったハチミツ酒っていう特産品があったそうだな。
 …今はもう、その作り手はいなくなってしまったようだけどね」
「街が消えるってのは…寂しいもんだな…」

内戦、ドラゴン騒ぎ、そしてヴォルキハル一族の企み。
スカイリムには、問題が山積している。
ヘルゲンが復興に向かうのは、それらの問題にある程度の決着がついてからのことだろう。

「…いい天気だな。 風は冷たいけど、優しい風だ」
「…うん、そうだな」


スカイリムの平和は、まだ遠い。
それでも、この優しい風は…きっと、この冷たい大地に、平和を運んでくれるはずだ。

10ヘルゲンに向かう道














次回予告
第17話 襲撃! スリと不意打ち、悪い顔。

11次回予告:襲撃!
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テーマ:Skyrim - ジャンル:ゲーム

  1. 2016/06/25(土) 06:46:00|
  2. スカイリムRP シン
  3. | コメント:3
<<第17話 襲撃! スリと不意打ち、悪い顔。 | ホーム | 第15話 新任務! ドーンガード、増強計画。>>

コメント

野郎同士の二人旅!
ですが、当RPの方針としてそれだけでは寂しいので、ここで早速、女子を登場させることにしました!フヒヒw

今回登場したのは、『箱庭生活でskyrim』さんのフォロワー『シンシア』ちゃん!
劇中で述べている設定は作者様の設定を踏まえたものです。
本来は現在も吸血鬼のままということですが、当RPではすでに治療は済んでいるものの、力の一部が残ってしまったという設定にしています。

ちなみに、作者様曰くシンシアちゃんは『ギリギリ20歳だから』とのこと。そこんとこ間違えんな。
久々の『幼い顔だちのキャラ』だったので、シンくんにいろいろ疑惑をかけてみましたが、基本的に問題はありませんので、邪推しないようにw
ちなみに、シンくんは守備範囲広いです。(゚∀゚)アヒャ

そんなこんなで、彼らはヘルゲン、そしてファルクリースを経由して、目的地を目指します。
道中は様々な危険、そして脇道にそれての冒険などもあります。
とりあえず、次回はフロッグに彼らしい活躍をさせてみようと計画中。
乞うご期待です。(・∀・。)b+
  1. 2016/06/25(土) 07:31:04 |
  2. URL |
  3. シン #JalddpaA
  4. [ 編集 ]

更新お疲れ様です

更新お疲れ様です~
フロッグさん家のフロッグさんが(ややこしいなw)パーティーに加わりましたね!
キーラバにバックドロップを食らう事がご褒美とはなかなかw
それはそうと男2人での旅も新鮮で良いと思います!
何というか、安心感?がある感じですw

そしてまた可愛らしい新キャラが登場ですね!
シンシアちゃん、素晴らしい!
(おかげでシン君にロリ○ン説が浮上しましたが)

  1. 2016/06/30(木) 20:17:35 |
  2. URL |
  3. フィロン #-
  4. [ 編集 ]

Re: フィロン さん

フォロワーフロッグのはしゃぎっぷりは、作者フロッグさんからもお墨付きをいただきましたw
これからも、彼の『チョコザい可愛いアルゴニアン』という個性を前面に出した活躍をさせていきますので、ぜひ注目してくださいね^^

初めての野郎二人旅ですが、これはこれで『イロイロとはしゃげる』予感がしますw
私は学生時代、全校生徒の99%が男子というほぼ男子校に通っていたのですが、童貞男ばかりの空間というのは何かとあけっぴろげで、それはそれで楽しいものがありました。
彼らの旅も、女の子がいたら入れないような場所に突入してみるとか、いろいろやらかして女子に殴られてみるとか、そういった展開ができたらいいなぁ…などと妄想しています。
さすがにそこまでハっちゃけるのは、本編ではできないかな?ヾ(;´▽`A``

番人シエラさんの妹、シンシアちゃんは、ドーンガード編に絡めるには最適なキャラだったので、シエラさんと併せて登場してもらいました。
こちらの姉妹を追加するMODですが、実は二人の母親も含まれており、作者様は母と娘たちのちょっと複雑な関係を設定しています。
今後はこの設定を活かし、物語に厚みを持たせていこうと思っていますので、彼女たちにも注目してくださいね^^


ちなみに、シンくんは年齢をあまり気にしないクチです。
つまりロ○もOKとうわなにをするやめr
  1. 2016/06/30(木) 22:48:01 |
  2. URL |
  3. シン #JalddpaA
  4. [ 編集 ]

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Author:シン
「The Elder Scrolls V: Skyrim」のロールプレイを公開しています。

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